窓まわりの工夫で熱中症対策一覧へもどる

2018年夏、日本各地で記録的な猛暑に見舞われました。
総務省消防庁のデータによると、2018年夏における熱中症による救急搬送人員数は、累計で95,137人。一方で2017年は52,984人で、なんと2017年に比べて42,153人も増加しているのです。そのうち死者数は160人。こちらの数値も2017年の48人と比べて大幅に増加しています。

今年の夏も猛暑が予想されています。自身の身体を熱中症から守り、厳しい夏を健康に乗り切るため、熱中症の原因や対策法についてお届けします!

 

熱中症の原因

熱中症の原因は、体の中に熱がたまってしまうことです。

(1)気温が高いとき
(2)湿度が高いとき
(3)風が弱いとき
(4)日差しが強いとき

上記のような環境下で、熱中症が起こりやすいといわれています。

本来人間には、 自身の体温を調節する仕組みがあります。皮膚の表面から空気中へ熱を放出したり、汗をかいたとき、その汗が蒸発するときに熱を奪うはたらき(気化熱)を利用したりなど、本来の環境下では人間は無意識のうちに体温調節を行うことができます。しかしながら気温が高いところや湿度が高い環境では、普段できているメカニズムが機能せず、体の熱が放出できず体内にこもってしまいます。また、体温が37℃を超えると皮膚の血管が拡張し、皮膚の血液量を増やして熱を放出しようとします。しかし、このとき体温がさらに上昇し、発汗などによって体の水分量が極端に減ると、今度は心臓や脳を守るために血管が収縮しはじめます。つまり、ここでも熱が放出できなくなってしまうのです。

熱中症は、こうして体温を調整する機能がコントロールを失い、体温がグングン上昇してしまう機能障害なのです。

 

熱中症が最も起こる場所は、意外にも〇〇?!

気温や湿度が高いときに熱中症が起こりやすいことは先ほども述べましたが、具体的にはどこで熱中症が起こりやすいかご存知でしょうか?

熱中症が最も起こる場所は、意外にも家なんです!

 

 

(総務省消防庁の国における熱中症傷病者救急搬送に関わる報道発表より引用)

 

この通り、熱中症の発生場所ごとの項目を見てみると、3分の1以上を「住居」が占めているのです。ではなぜこのような結果になるのでしょうか?理由は大きく分けて2つです。

ひとつめは窓やドアから入ってしまう熱によって、室内が暖められてしまうからです。温度や湿度に加えて、外部から侵入する日射熱が関係しています。

以下は、夏の時期、外からの熱が室内に侵入する割合を示しています。

 

 

中でも「開口部」(=窓)の割合は、なんと71%!窓をはじめとした場所から日光や熱が侵入して、部屋を暖めています。冷房をつけているときは、窓等から熱が新入していたとしても、部屋が涼しいので気にならないかもしれませんが、冷房を消したとたんに部屋が暑苦しくなってしまうことがありませんか?
昼間などの起きている時間なら、すぐに冷房をつければ大丈夫ですが、つい冷房を消して昼寝をしてしまったら大変です。寝ている間に室温はどんどん上がり、気づかないうちに熱中症になってしまいます。

 

ふたつめは、「家は安全だ」というみなさんの先入観があるからです。さて、前項で述べた熱中症が起こりやすい場所を聞いて、みなさん具体的にどこを想像したでしょうか?日光が直接当たる学校のグラウンドや、道端を想像したと思います。まさか家が危ないなんて思う人は少ないのではないでしょうか。
先ほども述べたとおり、開口部をはじめとした場所から熱が侵入し、室内はとても暖められてしまっています。
「外ほど日光を浴びるわけではないので安全だ」といった油断が、家での熱中症の発生率を上げてしまっているのかもしれません。

 

 

窓まわりの工夫で熱中症対策

家で熱中症を起こさないために、ここでは効果的な対策法を3つご紹介させていただきます!

 

(1)開口部(窓)のガラス部分を、一枚ガラスから遮熱ガラスへリフォーム!

先ほど、夏の時期に開口部から熱が侵入する割合はが71%だとご紹介しましたが、これは開口部のガラス部分が「一枚ガラス」の場合の数字です。この「一枚ガラス」を「遮熱ガラス」に交換することで、熱が入る割合を軽減することができます。窓のコンシェルジュmadokaにも、遮熱ガラスについての記事があるのでぜひご覧ください!→https://www.madocon.jp/event/natsutaisaku/

(2)すだれ等で熱の侵入を抑える!

すだれ等を家の窓の外に設置することで、入ってくる日射熱を元からカットできます。おすすめは株式会社 LIXILの「スタイルシェード」という商品です!

 

 

スタイルシェードについて詳しく知りたい方は、madokaの過去の記事をご覧ください!→https://www.madocon.jp/event/styleshade/

 

(3)風通しを良くして体感温度を下げる!

それほど暑くなくしのぎやすい日は、窓を開けて風を通しやすいようにすると体感温度が下がるほか、こもった熱を放出することができます。部屋の風通しをよくするには工夫が必要です。風には「入口」と「出口」が必要。風通しは、入口と出口はどこかを考えて計画的に行いましょう。たとえば、あたたかい空気は上に移動するため、出口を高くに設置すると、風が吹かない日でも温度差によって風が通るようになります。

 

いかがでしたでしょうか?
上記の方法を実践して、厳しい夏を健康的に乗り切りましょう!